新著『英語で夢を見る楽しみ』(財界研究所)発売中!


by eigoyasan

<   2005年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧

先日総選挙があった日本の衆議院の英文名称はthe House of Representativesだが、英語のニュースメディアではよくthe Lower House(下院)と呼ばれている。一方の参議院のほうも、the House of Councillorsという英文名称よりもthe Upper House(上院)のほうが通りが良いみたいだ。

衆議院議員は、辞書を引くと(a) member of the House of Representativesと出ているが、これも英文メディアではよくLower House memberと呼ばれたり、MP(Member of Parliament)と略称されることが多い。日本の国会の英語名はthe Dietで、Parliamentは一般には英国などの議会を指す言葉だが、そのあたりはあまりこだわらないらしい。

ちなみに、衆議院(下院)議長にはSpeakerという独特の呼び方がある。下院議長に対する呼びかけには"Mr. Speaker"という言い方を使う。

これも国によってまちまちだが、二院制の国における第一院としての下院は、民意を反映させるために解散できるようになっていることが多い。日本や英国など議院内閣制を採っている多くの国では、首相はふつう下院から選出される。

先日の衆議院解散では、「参議院で法案が否決されたのに衆議院を解散するのはおかしい」だの、憲法違反だのとグチをこぼす与党議員がいたのには呆れた。この国の憲法(第7条)では、衆議院の解散は内閣(首相)の専権事項。首相が衆議院を解散したければ解散できるわけで、今回の解散もまたそういう人物を総裁に推しいただいた与党の自己責任というものだろう。

前にコラム「英楽通法」(連載第76回「国会」)でも触れたが、国によって議会制度の背景も仕組みも異なり、呼び方も様々だ。私はたまたま政治学を専攻していたのである程度はわかるが、これから勉強してみたい方は一度整理しておくといいかもしれない。 

(メルマガ「英語屋さんの作りかた」第50号掲載) ©Yoshifumi Urade 2005
[PR]
by eigoyasan | 2005-09-24 14:27 | こんな英語、見つけたよ

Kyosei(共生、symbiosis)

使い出したのが学界かそれとも産業界かは定かでないが、「共生」という日本語をKyoseiと書いて国際語として使おうという動きがあるようだ。もっとも、Googleなどで検索してみると、少なくともインターネットで見る限りは、この意味でのKyoseiはまだそれほど定着していないようだ。

「共生」に当たるsymbiosisという英語があるので、Kyoseiという単語が普及するまではその単語を併記したほうがいいかもしれない。ただし、symbiosisという単語は、どちらかといえば、たとえばアリとアリマキがお互いに利益を与えながら生存する関係を表した、生物学的な用語として使われることが多い。

いっぽう、ビジネスなどでスローガンとして使われるKyoseiという言葉は、これとは少し違った概念、どちらかといえば「共存共栄」とか、生態系や秩序を破壊することなくともに生存するといった意味合いで使われているようだ。生物学用語で言うところの「共生(=symbiosis)」とは明らかに違う。

日本語の単語が国際語化するのは大いにけっこうだが、伝える側と伝えられる側がその定義をよく知らないままに使うのは剣呑だ。特にまだ普及していない言葉を使う場合は、どこかにその意味をきちんと定義しておくといいだろう。

(メルマガ「英語屋さんの作りかた」第24号掲載) ©Yoshifumi Urade 2004
[PR]
by eigoyasan | 2005-09-09 18:35 | こんな英語、見つけたよ